ブラームスを究めた???
あれは大学一回生の時………二台ピアノのレッスンでお世話になっていた先生の演奏会にて、生まれて初めてブラームスのピアノトリオ1番を聴き、
なんて素晴らしい曲なのだ……😭✨✨✨✨
と衝撃を受けた私は翌日図書館でいろんなCDを借りて聴き漁ったものでした。
ちなみにその日、ヴァイオリンソナタ第1番「雨の歌」も初めて聴いて、涙が出るぐらい感動。
ブラームスといえば、ハンガリー舞曲とかの土着的な印象が強くて、それまではロマンチックな面を知らなかった(ほんまに音大生か?)こともあり
ブラームスって……めちゃくちゃキレイ……………
とイメージ一新。
つまり、私の今のブラームス愛はこんなふうに「室内楽作品」から形成されたと言っても過言ではありません。
その後もずっとプライベートの時間でさえ「ブラームスピアノトリオ聴こーっと」ってかけるぐらい、随分前から大好きな曲なのに、弾けるチャンスには恵まれず。
なので、今回の仕事でプログラムをもらい、満を辞して弾けるとなった時は「ついにきた!!!!」と小躍り🎶
ホルントリオは、ウィーンでかなりしっかり勉強したレパートリーだったし
こんな重たいプログラムを弾くことはおそらく人生でもう二度とないぞ、と気合い入りまくりの演奏会だった!!!
でも、勉強すればするほどゴールが遠のく?のがブラームス。
楽譜の読み方ひとつとっても、無数の解釈ができるし
さらにソロじゃないから奏者それぞれ解釈が違い
尋常じゃないエネルギーを使って頭と耳を駆使しました。
でもそれこそ室内楽の醍醐味!
まさに「音楽してる!!!」といった感覚で
すっっっっごく大変だったけど毎回のリハが刺激的で勉強になる経験やった。
本番、開演前にホールの方が舞台上でご挨拶されたのですが
「久しぶりの公演、会場にお客様がいるこの光景を見られて嬉しいです」と涙まじりで話されるのを見て
あぁ…みんなこのコンサートを楽しみにしてるんや……
と、ほんとに胸が熱くなった✨
これまでは、メンバーが、自分が、いい演奏をするために練習と試行錯誤をこれでもかと重ねてきたけど
あとは、お客さんの心や、このホール全体に流れる空気にのせなくちゃ🎶
みんなの力で素敵な瞬間にしよう🎶
と、いい意味で何かがフッと緩み
その結果、本番だからこそ初めて起きた「神秘的な瞬間」がたくさんある演奏ができたと思います😊
でもまだまだ究められるな。全然究め足りてません。
これから他の作品に触れたり、経験を重ねたり、考え方や性格や年齢や環境が変わったりした上で、再度究めてみたい。
ブラームスの奥深さをとことん突き詰めて、奇跡に何度でも気付いてみたいと思っています。