すったもんだ日記帳 Yuriko Hara’s Blog

Pianist 原 由莉子 のmusikalischな日々

歴史的瞬間に立ち会い!ウィーンフィル×メスト マーラー 千人の交響曲

先週末の、ウィーンフィルマーラー交響曲8番@コンツェルトハウス

 

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と、つぶやいておりましたが

 

やっぱりこれ、生きていく上で絶対聴いとかなあかんやつやわ( ˙-˙ )

 

 

 

 

と思い、売り切れってわかってたけど、土曜日の公演前にダメ元でコンツェルトハウスへ突撃いたしました。

 

 

まず、開演30分前に残席がある場合にどの席でも一律12ユーロで売り出される学生券を求めて窓口へ。

 

マーラー…」

「かんっぜんに売り切れよ」

 

 

…………やはり(´༎ຶོρ༎ຶོ`)

 

となりの窓口でも訊いてみたけど

 

「今回はほんっとにない。まったくない。明日のもない。」

 

……………………(´༎ຶོρ༎ຶོ`)

 

 

やっぱしなんやかんやウィーン人はいい公演をよく知っている……。

ウィーン人はメストが大好き………。

(原もメストが大好き………。)

 

 

 

てわけで、最後の望みをかけて、気合いのKarte suchenヽ(;▽;)ノ

 

チケットは持ってるけどコンサート行けなくなった人から個人的に売ってもらうやつです。

 

 

いつもは売りたい人も結構いて、ボーっと立ってるだけでうようよと声がかかるんやけど

さすがにこの日は売りたい人自体が少ない(>_<)

 

 

し、私と同じで窓口が開く前から並んでてゲットできなかった買いたい人もたくさんいるから

競争率はかなり高い!!!!!

 

そしてなにより、私はできるだけ安く買いたい!!!!!!!←

 

 

 

 

最初につかまえた人

 

「120ユー…」

「要らん。」

 

 

 

「90ユーロを2枚…」

「要らん。」

 

 

そんなことを繰り返すんやけど、開演時間も迫ってくるし

何時の時点でいくらで手を打つか、まさに運とタイミングによる戦いなのです……!

 

高い席を提示されて私が「んぐ……」ってなった一瞬の隙に

他の買いたい人もピラニアのようにチケットに群がってきて(言い方)、「買う!!!!!」って言うもんやから

 

気持ち的にめっちゃ焦るううううヽ(;▽;)ノ

 

 

 

 

しかしついに開演10分前、その時は訪れた……

 

 

一枚ボロボロのチケットを持って、ぽや〜んと辺りを見回してるおじさんを発見!

走り寄る私!!

 

 

「もしかしてチケット持ってる?」

「…あぁ、うん。」

「いくら!?!?」

「52ユーロ」

 

このへんで敵が3人ほどわらわらと寄ってくる……

 

 

(あと10分…二番目に安い席……ええい!)

 

「か、買います!!!!!!⚡️⚡️⚡️」

 

 

わぁぁあ〜〜〜言うてもうた〜〜〜ヽ(;▽;)ノ

ヨーロッパ来てから買ったコンサートのチケットで一番高いんやけど〜〜〜ヽ(;▽;)ノ

 

 

でも、冷静になって考えると

ウィーンフィル定期立ち見5ユーロ、国立オペラ立ち見3ユーロという

もはや価格崩壊次元に生きているから高いと思うだけで

 

メストの指揮でウィーンフィル名高いソリスト

楽友協会合唱団コンツェルトハウス合唱団

児童合唱はもちろんウィーン少年合唱団

による マーラー 千人の交響曲

 

で、6000円のチケットは……決して高くはないのではなかろうか……

なんにしろ私にとっては大奮発やけど………

 

しかしおじさんサラリと負けてくれて、50ユーロで入手(*^o^*)

 

 

って

お金の話ばっかりしてごめんなさい( ̄▽ ̄;)

 

 

 

 

なにはともあれ、このすんごい公演を聴けることが決まり

手にはチケットを握りしめ、足はガレリーまでへの階段を一段一段踏みしめて

念願のお席にぃぃぃ

 

 

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いつも書いてる気がするけど、私意外に← マーラーが苦手で。

 

というのも、いまいち何が繰り広げられているのかわからない部分が多くて

置いてきぼりにされてる感が強いんです。

 

巨人ぐらいだとまだ把握できるから大好きなんやけど

2番や3番になると、今どこですか?状態になる……

から一回スコア見てアナリーゼしてわかれば好きになりそう。

 

 

 

 

そんなんのくせに挑んだ、人生初8番、千人の交響曲

 

 

 

 

 

 

感想

 

 

 

 

目の前で星が生まれるのを見た…………。

 

 

 

 

 

上手いとかいい演奏かどうかとか、アナリーゼとか、もうそんな話ではない!

 

私はすごい空間にいた、ただそれだけでした(´;ω;`)✨

 

 

 

エネルギーの爆発

なにかを生みだすための、なにかの崩壊

生と死のぶつかり

 

 

そういう、とてつもなく大きなものを目の前に

ただただ呆然と立ち尽くすばかり………

 

 

これがなんという感情なのかわからないまま、ずっとドキドキしていました。

 

 

 

曲や歌詞の内容を全然調べずに行ってしまったものの

 

舞台最上部から歌うソプラノソリストは女神かな?とか

少年合唱は天使やな、とかなんとなく想像はつくし

 

逆に自分の感性に任せて聴けて良かったかもしれん。

 

 

 

演奏時間は90分近くあったはずやのに

ぜーんぜん!長く感じなかった(°_°)

きっと曲の持ってるパワーが大きすぎて、90分でもまだ収まりきってないのかも。

 

 

最後の最後の音が消えてから、メストが手を下ろすまでの完全な静寂たっぷり10秒間(まじです)(もっとあったかもしれない)は

コンツェルトハウスにいる全ての人が息をするのを忘れた時間で、今思い出しても心臓ドキドキ、鳥肌が立つ………

 

 

すごい。ほんまにすごかった。

 

 

 

 

 

そのあとの客席の熱狂もすごかった〜ヽ(;▽;)ノ

 

スタンディングオベーション、飛び交うブラボー!

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マーラー8番いいっ!!!大好き!!!

 

この曲次いつ生で聴くかって言ったらわからんし

 

この先の人生で、これより良い8番に出会えるなんてこと、果たしてあるか?ないんちゃうん??という気さえする←

 

 

それぐらいこの感動はプライスレスでした🥺

本当にこの場にいれて良かった✨✨✨人生の宝物や………!

 

 

マーラーがこの曲を書いて、それが今に残っていて、これから先もずっとずっと残っていく…

そのかけがえのない歴史のほんの一瞬にでも関われたことが、幸せで仕方ありません。