女帝君臨!(アルゲリッチ来校、の巻)
月曜日、学校からのメールで
「明日、生ける伝説の女性ピアニスト、マルタ・アルゲリッチが学校に来ます!」
という連絡がっっっ!!!!
Rachmaninoff - Piano Concerto No. 3 (Martha Argerich)
いやーーー、「明日アルゲリッチが来ます」っていうメールをもらう日が人生でやってくるとは思わなんだ(笑)
「マスタークラスではなく、ゆるい講演会的な時間なので、みんな来いよなっ!」
みたいな感じだったので
翌日、学校へ行きました。
先週試験をした、ピアノ科校舎の中のリストザールが会場やったのですが
開始15分前ぐらいに行ったらすでに「このホール、こんなに人はいるんや(爆)」っていう混み具合!
椅子を追加で出したりしても立ち見がいるほどで、まさにピアノ科全員集合!な光景。
開始時刻の15時を回り、会場の期待は膨らむ一方!^^
この日の前日、コンツェルトハウスで
うちの学校のZilberstein先生がアルゲリッチとピアノデュオの演奏会をされていたので
ジルバーシュタイン先生と、あとピアノ科主任のヒンターフーバーが、どうやらアルゲリッチお迎え係らしく
その二人をのぞいて、先生たちもお揃いでなかなかすごい光景でした!
が、しかし、なかなか現れない。
15時30分ぐらいになって
なんとなく会場全体が「まだかな~~~?」の雰囲気になってきたころ
ピアノ科Sekretärin(事務をしてくれる方)のケレメンさんが
血相を変えてホールへ走ってはいってきて
ピアノ伴奏科の主任教授ハドゥラ先生になにやらひそひそと話している・・・
不穏な空気に気づいて集合する教授陣。
これは・・・・やばいやつでは・・・・(O_O)
しばし、シーンとなるリストザール。
前へ立った先生が
「えー、みなさんようこそ。アルゲリッチさんはさきほどホテルのロビーにお見えになられたようですが、到着までもう少しかかりそうです。みなさん、待ちましょう。」
・・・・・まだ、ホテルだと?
てかこれ、ほんまに待ってたら来るんか??
「昨日のコンサートで疲れたから行きたくない~。や~めぴ。」とか言いだしてない???
でもまさかこの満席のリストザールをほったらかしてドタキャンなんてことは・・・
いや、なくはないぞ・・・なんてったって彼女は・・・・
女帝だもの!!!!!
ここでアホみたいわくわく待ってる私たちも
もうすでに女帝のしもべなのですよ!!!!!!!
帰りだす人もちらほら現れるが・・・
私的には、もうこうなったら来ても来んでも、どっちにしろおもろい!!!(ブログネタ的に)
とニヤニヤし始めてた。(笑)
だってもう 状況がおもしろすぎて!!
先生たちももう「無」でケータイさわりはじめちゃってるし~!!!
私だってさすがにこの無の時間過ごすぐらいならピアノ弾きたいよ~!!ソツシ3日前だよ~!!
そんなこんなでさらに15分が経過したころ
突如先生が「クリストファーからだ!!!」とケータイを見て騒ぎだし
また集合する教授陣。動きがあったようだぞ・・・
そして・・・
「あと10分で来ます!!!!!!」
リストザール \ おおおぉぉぉ~!!!(拍手)/
個人プレイのピアノ科が一つになった瞬間でした。
感動をありがとう、マルタ。
で!ついに!!!
15時55分(15時開始です)、若干疲労の色が見えるヒンターフーバー先生とジルバーシュタイン先生が入場、そのあとに続いて
アルゲリッチだぁぁぁぁぁぁぁぁ~~~~~~~
わぁぁぁぁぁYoutubeとおんなじ~~~~~~~!!!
もっと人前に立つの慣れてる感じ、もしくはツンケンした感じかと思ったら、意外とひかえめというか
我々の鳴り止まない歓迎の拍手にも「いやもうそんなんいいのに・・・」って本当に困った感じで
なかなかステージへ行ってくれない、という方でした。
で、先生たちが、コート脱がせてあげたり、誘導したり、お水いるかきいたりいれたり
甲斐甲斐しく世話を焼いていてそれもまたおもしろかった。やっぱ女帝だ。
徹子の部屋形式でお話してくださるのを私らが客席から聞く、というスタイルで
子供のころのレッスンの話とかしてくれてたんやけど。
徹子役のヒンターフーバーが
「あ、質問なんですけどー」
と言い出し。
なんだよ急に!と思ったら
「長いこと同じ曲を弾いてて、退屈だなーって思うことないの?」
私「!!!!!!!!」
こっ!これはあれですよっ!!!
前日のレッスンであほな私がさんざん
「もういやだ~~~~どんだけこれ弾くねん~~~~飽きたわ~~~~~やる気ない~~~~~~~」
とわめいたからですよ!!!!!!
せんせいっっっ!!!!!!!ありがとうっっっ!!!!!!
これでいいアドヴァイスが飛び出したら、私のやる気も出るに違いな・・・
女帝「ないわ。」
なかったーーーーーーーーーーーーーーーー
椅子から転げ落ちましたwwwwwww
せんせい泣かないで!!!!!!
「いつもいつも新しいものがくるもの。退屈にはならない。」
私「頭まるめて出直してきま~っす」
でも女帝が楽しそうにお話してくれてよかった。
まじで、来たはいいものの機嫌悪くて
生徒からの質問コーナーに
「別に。」
とかやったらどうしようかと思った。
最後に、うちの学校のエースのアデーラがラ・ヴァルスを演奏し、
「ほかに弾きたい人は…それとも休憩にする…?」とかやってる間に
どこからともなく現れた10歳ぐらいの少年がぴょこぴょこってピアノの前で勝手にお辞儀www呆気にとられる、ほかに弾きたかったピアノ科の大学生www
ふつーにリストの軽やかさを弾き始めたりwwww
なんやったのやろうwwww
アルゲリッチ×ジルバーシュタインデュオも
マメールロワを弾いてくれた💓💓💓
「遅く来ても、終了予定時刻の16:30にはサッサと帰るんやろな。ケツに合わせて来てるんやろ。」
って思ってたけど
結局17:15ぐらいまでいてくれた!!やさしい!!!
で、そのあとヒンターフーバー先生とレッスンやったのですが
「いや〜、彼女、いっかい時間にはロビーへ降りてきててん。んで『ジャケットとってくる』って一回部屋戻ってん。ほなもう一生戻ってこんやん。ぼくとリリャ、一時間待機(爆)」
「やばwwww」
「んでさ、電話もでんしさ、リリャ、彼女の部屋見に行ってん、ほんだら
ドアに『起こさないでください』の札かけられとった(爆)」
「やばwwwwwwwww」
というエピソードもありました。やばwwww
今日のことは、私、アルゲリッチ伝説として
生涯いろんな人に話すぞ〜〜〜!!!!
最高の思い出になりました!!!!!
ありがとう!女帝!!!!!
これからも生ける伝説を作り続けてください!!!!